工場勤務は、3K(きつい・汚い・危険)というイメージを持たれやすいですが、実際の働きやすさは職場によって大きく異なります。さらに女性の場合だと、体力面や職場環境が気になり、一歩踏み出せない人も多いはずです。本記事では、私が派遣社員として大企業の工場勤務で実感した「工場勤務の魅力を7つ」紹介します。
現場の実態を知ることで、工場勤務に対する不安や先入観が解消され、自分に合う働き方を判断しやすくなるはずです。
圧倒的に女性が多い
工場勤務と聞くと、いまだに3K(きつい・汚い・危険)のイメージがあって、「男性が多い現場なんだろうな」と思い込んでいました。求人票に「女性が活躍中」と書かれていても、正直なところ数人いる程度なのでは?と疑っていました。
ところが大企業の工場軽作業(ピッキング作業)の現場に入ってみると、圧倒的に女性が多い。想像以上…というより、むしろ男性がほとんど見当たらない。「女性が活躍中」って本当だったんだ…と驚きました。

年齢層もとても広く、20代〜60代までまんべんなく活躍しています。昔から働いているパートさんもいれば、短期だけの派遣社員もいて、背景や事情は本当にさまざま。それでも、「仕事をキチンとすれば受け入れてもらえる」雰囲気があり、初日から安心して働けました。
単純作業
ピッキングは単純な作業で、「集中して同じことを続ける仕事」です。一日立ちっぱなしなので多少の体力は必要ですが、覚えることは少なめ。
1日目:ちょっと戦力
2日目:戦力
戦力に到達するまでの時間が短いため、「自分でもできる!」と実感でき、自己肯定感が上がります。ただし、作業内容は一ヶ月後も二ヶ月後も変わりません。「同じ作業を淡々と繰り返すのが苦じゃない人」には天職レベルで向いている仕事だと思います。
ピッキング作業とは?
棚から、必要な部品や商品を探して集める仕事です。リストやバーコードを見ながら、決められた場所から必要な数だけ取り、箱やカゴに入れていきます。一度覚えればコツコツ進められる作業で、未経験でも始めやすい仕事です。

工場業務初心者でも
すぐに覚えられたよ
時間どおりに動く
始業・休憩・定時・残業。すべての時間がきっちり管理されていて、タダ働きとは完全に無縁です。サービス早出もないし、チャイムが鳴れば休憩。目標数値を達成できていれば定時退社、残業が発生する日はきちんと残業代がつきます。「タダ働きさせられない」。それだけで安心して働けました。



トイレは生理現象だから
作業中でも行ってOKだった
指示が明確で分かりやすい
工場では朝礼があり、その日の作業目標や残業の見通しが共有されます。指示は、全体に向けての一斉指示。言葉もシンプルで無駄がなく、理解しやすいところが助かりました。
終わりが読めないまま黙々と作業するのは辛いので、下っ端の派遣社員にも、「今日のゴール」を共有してくれる環境はありがたかったです。
ドロドロした人間関係がない
事務職では複数人で長時間一緒にいるため、関係が悪化することもあります。ですが、ピッキング作業中はみんな工場内を歩き回っているため、作業中に関係が悪化することはありません。
会った時は、軽い挨拶だけで十分。必要以上に関わらなくても職場で浮くことはないし、ちょっと薄いぐらいの人間関係・距離感がちょうどいいです。きちんと仕事をすればそれでOKなので、仕事以外のストレスがほぼゼロ。人間関係の精神的な負担がないだけで、こんなに気持ちよく働けるんだと実感しました。
仲の良い人はできる
薄い人間関係といっても、まったく誰とも関わらないわけではありません。毎日顔を合わせるので、挨拶にちょっとしたひと言を添えるようになり、いつの間にかお昼休憩を一緒に過ごすような仲になっていたり。


もちろん、一人で行動してもまったく浮きませんが、気の合う人ができるとやっぱり嬉しいものです。無理して仲良くする必要もなく、自然体で働ける心地よい距離感も、工場勤務の魅力のひとつだと感じました。
社内やトイレが衛生的
社内の清掃は外部業者に委託されており、いつも清潔な状態が保たれていました。ゴミ箱もトイレの生理用品のボックスも、常に片付いており清潔。さらに完全分煙が徹底されており、建物内でタバコの臭いを嗅いだ記憶がありません。
とにかく「清潔・衛生的」という言葉がぴったりで、このクオリティの会社があることに驚きました。
社員食堂がある
私が働いた会社では、派遣社員や契約社員でも社員食堂を利用できました(利用者の範囲は会社によります)。
値段は300〜500円ほどで、男性でもお腹いっぱいになる量。そして美味しい。コンビニ弁当を買うより安く、栄養バランスも良くて健康的です。「300円あれば美味しい食事ができる」というのは、貧乏派遣社員の私には本当にありがたい制度でした。
メニューが豊富
社員食堂のメニューはとても豊富で、日替わり定食や麺類、丼物、カレー、小鉢、デザートまで揃っています。和洋中から選べる日替わり定食に加えて期間限定メニューも登場するため、毎日通っても全てを制覇するのは難しいほどです。


社員食堂というよりファミレスや定食屋に近い充実ぶりで、「今日は何を食べよう」と考える時間が、仕事の小さな楽しみになります。
休憩時間は自由
中小企業では「休憩中でもすぐ対応」が暗黙のルール。ですが大企業の工場は「時間どおりに動く」ため、休憩時間は本当に休憩します。休憩室でのんびりしても、仮眠をしても、スマホゲームをしてもOKでした。「休憩=本当に休憩」するため、午後の仕事もリフレッシュした気持ちで取り組めました。



自分の車でお弁当食べて
漫画を読んでもOK
小休憩時間は座れないことも…
工場ではお昼休憩とは別に、10〜15分の小休憩があります。全員が同じタイミングで休憩に入るため、休憩室のイスに座れない人もいました。
そんな時は、トイレに行って気分転換したり、廊下で携帯を触って過ごしたりと、少し工夫が必要になります。
「小休憩だけでも、少人数ずつ順番に取得できたらいいのにな」と思ったことはありますが、短時間なのでそこまで深刻ではありませんでした。
さいごに
大企業の工場は、一般的な3K(きつい・汚い・危険)のイメージとは大きく異なり、設備・衛生環境・勤務体制が整っていました。派遣社員であれば、もし合わなければ契約期間で区切りをつけられるため、リスクを抑えて工場勤務を試すことができるのもメリットです。
まずは短期間だけ働いてみることで、自分に合う働き方がクリアになり、選択肢が広がります。工場勤務に少しでも興味があるなら、情報を集めつつ、自分に合う職場を検討してみてください。









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