【体験談】女性の工場勤務はきつい?ピッキング作業現場のリアル

工場勤務に興味はあるけれど、実際どんな現場なのか分からなくて不安。「ピッキング作業はきつい?」「女性でもできる?」「汚くない?」と思う方も多いはずです。

私は派遣社員として、大企業の工場でピッキング作業を9ヶ月間経験しました。工場勤務は「きつい・汚い・危険」という3Kのイメージを持たれがちですが、大企業の工場勤務は、そのイメージとは大きく異なる環境でした。事務職しか経験がなく、体力がない私でも十分働けるほどに。

この記事では、ピッキング作業現場の1日の流れや、女性が働く際の注意点など、求人票だけでは分からない現場のリアルを紹介します。現場の実態を知ることで、大企業の工場勤務に対する不安や先入観が解消され、「自分に合うかどうか」を判断できるようになります。

目次

工場勤務と聞くと、「きつい・汚い・危険」という3Kのイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。実際、工場の仕事は体力が必要で、立ち作業が中心です。そのため、「自分にできるのか不安」と感じるのは自然なことです。

・どのくらい体力が必要?
・女性でも続けられる?
・職場は汚くない?
・人間関係はどんな感じ?

私も働く前は、このような不安を感じていました。ですが実際に大企業の工場でピッキング作業を経験してみると、想像していたイメージとはかなり違う部分が多くありました。

結論として、大企業のピッキング作業は、女性でも働きやすい環境が整っている職場です。メンバーは女性比率が高く、むしろ男性がほとんど見当たらないぐらいです。年齢層も幅広く、20代〜50代まで活躍していました。昔から働いているパートさんもいれば、短期だけの派遣社員もいて、背景や事情は本当にさまざま。「真面目に働けば受け入れてもらえる」雰囲気があり、初日から安心して働けました。

ここからは、実際に働いていたピッキング作業現場のリアルを紹介していきます。

大企業の工場では、ピッキング作業は決められた流れで進んでいきます。私が働いていた現場も、毎日ほぼ同じスケジュールで動いていました。ここでは、実際の1日の流れや、女性が気になる職場環境のポイントについて紹介します。

朝礼:作業目標を確認

朝は、まず朝礼が行われます。◯分前に出社必須という縛りはなく、朝礼開始時にそこにいれば問題ありませんでした。朝礼では、その日の作業目標や注意事項が共有されます。作業の進め方や安全面の確認なども行われるため、1日のスタートとして大切な時間です。

■どんな服装?
一般的には作業服を着用します。私が働いていた現場には更衣室がなかったため、自宅から作業服を着用して、そのまま出社していました。働く場所によっては、更衣室で着替えたり、全身消毒を行ってから作業エリアに入る職場もあります。

■通勤時はどんな靴を履く?
通勤するときは、スニーカーなどのスポッと履ける動きやすい靴を選ぶ人が多い印象でした。出勤時間は人によって違うので靴箱が混み合うことは少ないですが、業務終了時間は全員同じなので、退勤時には靴箱が混み合います。紐をゆっくり結ぶタイプの靴だと、後ろがつかえてしまうため、脱ぎ履きしやすい靴が好まれる傾向がありました。

■工場ではどんな靴を履く?
ピッキング作業は屋内作業のため、工場では安全靴と呼ばれる専用の靴に履き替えます。スニーカーのような見た目ですが、つま先の内側部分に鉄板が入っており、万が一の事故から足の指を守るための非常に大切な靴です。

朝礼が終われば、ピッキング作業が始まります。ハンディ端末(会社によっては紙のリスト)を使い、指定された部品を集めていきます。端末の指示に従って棚の場所を確認し、必要な部品を取り出すシンプルな作業です。端末操作は難しくなく、1時間ほどで基本的な使い方を覚えられるレベルでした。

■ピッキング作業とは?
棚から必要な部品や商品を探して集める仕事です。貸与される端末やリスト(紙)を使い、決められた棚から必要な数を取り、所定の箱やカゴに入れていきます。手順は非常にシンプル。慣れればコツコツ進められる作業で、未経験でも始めやすい仕事の一つです。

■自分でもできるか不安
工場勤務初心者の私でも、問題なくこなせる業務でした。1日目は見習いレベルですが、2日目には一人前レベルになります。作業手順がシンプルなため、一人前に到達するまでの時間が短く、一度覚えた作業手順は一ヶ月後も二ヶ月後も変わりません。同じ作業を繰り返すことが苦じゃない人にとっては、天職レベルで向いている仕事だと思います。

歩く距離:1日1万歩以上

ピッキング作業は倉庫内を歩きながら部品を集めていくため、自然と歩く距離が増えます。私の場合は、1日1万歩以上でした。

歩く→立ったまま作業→歩く。この流れを繰り返すため、まったく運動をしない人は、入社初日〜1週間ほどは、特に疲れを感じやすいと思います。実際、私がそうでした。ですが、2週間目には徐々に慣れてきます。1ヶ月も経つと、定時以降でもまだ体力が余るようになりました。毎日働いているうちに徐々に体力がつき、問題なく働けるようになります。

■空調は効いてる?
室内の温度は、少し低めに設定されているように感じました。常に動き回ることが前提の場所なので、動き出すと丁度よいと感じる温度です。夏も冬も働きましたが、暑さや寒さでつらそうにしている人は見かけませんでした。小さなことの積み重ねですが、現場事故が起きないよう、徹底的に配慮されています。

■水分補給はできる?
私が働いていた工場は、ピッキング作業中でも水分補給は可能でした。ただし、作業現場は飲食不可のため、休憩室で持参した水筒から水分補給。体調面で無理をすると事故の確率が上がるため、作業員の体調には配慮してくれる印象でした。

私が働いた工場では、飲食可能エリアであれば、敷地内のどこで食べても自由でした。自作のお弁当を自家用車の中で食べてもよし、休憩室で食べてもOKでした。

さらに、派遣社員や契約社員でも社員食堂を利用可能だったので、食堂を利用することも。値段は200〜500円ほどで、男性でもお腹いっぱいになる量です。そして、美味しい。コンビニ弁当を買うより安く、栄養バランスも良くて健康的。大企業工場は、派遣社員や契約社員を受け入れる体制が整っているので、工場の中でも飛び抜けて働きやすい環境だと感じました。ただし、食堂などの利用可能範囲は企業によって異なるので、気になるときは事前に確認することをおすすめします。

■社員食堂のメニューは何がある?
社員食堂のメニューはとても豊富で、ファミレスや定食屋に近い充実ぶり。期間限定メニューも登場するため、「今日は何を食べよう」と楽しみにしている人も多い印象でした。

昼休み:きちんと休憩する

中小企業では「休憩中でも、仕事を振られればすぐ対応」が暗黙のルールになりがちですが、大企業の工場は「休憩時間には、きちんと休憩」します。食事と休憩でリフレッシュして、午後の仕事に備えます。安全に効率よく作業進めるためには、「休むこと」も必要、と考えている雰囲気。そのため、時間いっぱい休憩することができます。

■昼休みは何してる?
休憩時間は、基本的に何をしても自由です。休憩室で昼寝をしても、スマホゲームをしてもOK。食堂でデザートを食べながら、仲の良い人同士でおしゃべりしている人もいます。自分の車で漫画を読むことが、静かに過ごしたい時の私の定番でした。

昼休憩後には昼礼があり、その時点での作業の進捗が共有されます。ここで目標に対する達成状況が確認され、場合によっては残業の可能性が示されることもあります。その場合は高確率で残業になるため、作業員は昼礼の時点で「今日は残業だな」と腹をくくります。

その日の作業目標件数に達していない場合、残業になることがあります。残業の可能性は昼礼の段階で示されており、作業員も腹をくくっているため、不満げな人は少ない印象でした。残業が始まれば、自分だけ途中で帰るなんてことはできません。終了予定時間も見当がつかないため、平日の夕方以降に誰かとの予定を入れることは避けていました。

■残業時間はお腹がすく
残業時間の空腹対策のために、腹持ちのよいお菓子を常にバッグに入れていました。カロリーメイトやビスコは重宝します。お菓子を入れ忘れたときは、工場敷地内の売店で昼休みに購入。残業前には小休憩があったので、このタイミングで「腹持ちのよいお菓子」を食べておきます。自分なりの工夫で、残業に備えていました。

実際に働いてみると、求人情報には載っていないことや、現場ならではの暗黙の了解もありました。ここからは、実際に働いて感じた「ピッキング作業現場のリアル」を紹介します。

私が働いていた工場では、ピッキング作業中にトイレに行きたくなった場合は、一時中断して行って良い環境でした。そのため、女性特有のあの日でも、不安なく働くことができていました。

職場によっては上長へ許可を取ったり、休憩時間のみ利用可能などの制限がある場合もあります。また、クリーンルームや全身消毒が必要なエリアの仕事では、トイレに行くことが難しい可能性があります。「トイレに行ってもいいタイミング」は一見すると地味な項目に見えますが、女性なら確認しておきたいポイントの一つです。

衛生面:社内やトイレはキレイ?

大企業の場合、社内清掃は外部業者に委託されていることが多く、社内はいつもキレイでした。トイレのゴミ箱も生理用品のボックスも、常に片付けられていて清潔。キレイな場所を汚すことができない心理効果のおかげなのか、社内が汚れているところを見たことがありません。

さらに社内は完全分煙のため、建物内でタバコの臭いは一切せず。タバコの臭いがとても苦手な私にとっては、夢のような環境でした。工場や建設現場で良く使われる言葉の「整理・整頓・清掃・清潔」の4Sという言葉が体現されており、「きつい・汚い・危険」という3Kとは真逆の職場環境でした。

ロッカーが用意されている工場もあれば、簡易棚の工場もあります。このあたりも職場によって違う部分だと思います。私が働いていた工場は、作業員用のロッカーがなく、休憩室に簡易的な棚がありました。その棚も、人数分の荷物を置くには到底足りない収納量。そのため、早く出社する人は棚に置き、遅く来る人は休憩室の壁際に置いたりと、各自が自由に管理していました。

荷物管理のポイント
ロッカーがない職場の場合は、必要最低限の物だけを会社に持っていくようにしていました。高価なバッグや物は持っていかない。財布や携帯は作業服のポケットに入れて持ち歩く。トラブルがあったわけではありませんが、自分でできる範囲で気をつけていました。

小休憩:休憩場所の問題

休憩室には椅子やテーブルがありますが、作業員全員分はありません。そのため、小休憩の時間になると少しだけ「椅子取りゲーム」のような雰囲気になることもありました。

休憩開始時にはチャイムが鳴るのですが、その瞬間の自分の作業位置がスタート地点。休憩室に近い場所で作業していれば椅子を確保できる可能性が高く、遠い場所にいると「今日は無理だな」と察することができます。座れたら「ラッキー」ぐらいの感覚。座れなかったときは邪魔にならない場所の床に座ったりして、それぞれ工夫して休憩していました。

大きなトラブルはなく、各自で自由に休憩時間を過ごしていた印象でした。

人間関係:ほどよい距離感で働ける

事務職などは固定されたメンバーで長時間同じ空間で仕事をするため、人間関係がこじれてしまうことがあります。ですが、ピッキング作業は倉庫内を歩き回りながら一人で黙々と行う仕事のため、誰かと長時間一緒にいることはありません。

また、作業にはその日の目標件数があり、次々と部品を集めていく必要があります。目標件数未達は残業に直結するため、作業中に集まっておしゃべりをしている時間はありません。そのためか、タイプの違う人たちが集まっていても、人間関係のトラブルは見かけませんでした。

黙々と働く環境ですが、まったく誰とも関わらないわけではありません。毎日顔を合わせるので、挨拶にひと言添えるようになり、いつの間にか昼休憩を一緒に過ごす関係になることも。とはいえ、無理に仲良くする必要はありません。一人で過ごしても浮くことはなく、ほどよい距離感で働けます。人間関係の精神的な負担が少ないだけで、こんなに気持ちよく働けるんだと実感しました。

大企業の工場勤務(ピッキング作業)は、体力を使う仕事ではありますが、仕事内容はシンプルで、一人で黙々と取り組める環境でした。人間関係もほどよい距離感で、事務職のように常に周囲に気を使うような働き方とは大きく違います。

人間関係に疲れていたときに選択した「派遣社員としての大企業工場勤務」。3ヶ月だけ働くつもりでしたが、働きやすい環境に驚き、気づけば9ヶ月も働いてしまいました。ここで働いたことで、「働きやすい職場とは何か」を考えるきっかけにもなりました。

人間関係に疲れている人や、今の職場環境がつらいと感じている人にとっては、こういう働き方も選択肢のひとつになると思います。もし「今の環境が合わない」と感じているなら、違う働き方を一度経験してみるのも、決して無駄にはなりません。「世の中にはこんな職場環境があるんだ」と知れたことが、ここでの一番の収穫だったと感じています。

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