会社もう辞めたい時にやること｜退職までの手順まとめ

退職するぞ！と決意しても、「誰に・どう伝えれば退職できるのか」…意外と分からないですよね。退職には手順があるほか、会社へ返却するものや、自分が受け取る書類もあります。何も知らないまま自分勝手に退職しようとすると、余計なトラブルを招いたり、失業給付や転職先での手続きがスムーズに進まないことも。

この記事では、退職の手順と、受け取るべき書類を簡単にまとめました。初めて退職する方や、久しぶりに手続きをする方も、この記事を読めば安心して手続きを進めることができます。

退職の基本的な流れ

一般企業を退職する場合の主な流れは、次の通りです。

最終出社日は、会社で実際に働く最後の日。
退職日は、会社に所属する最後の日です。
一般的には、最終出社日 → 有給消化 → 退職日という流れになります。

退職の意思を伝える

まずは、直属の上司に退職の意思を伝えます。伝え方は口頭・メールどちらでもOK。1〜2ヶ月前が目安です。退職理由は「一身上の都合」または「家庭の事情」で問題ありません。詳しく説明する必要はなく、希望退職日や有給消化のタイミングなどを簡潔に伝えましょう。

伝える時期の目安

法律上は「2週間前の申し出」で退職できますが、会社によっては、1ヶ月前や2ヶ月前に申告するといった社内規定を定めている場合があります。これは、引き継ぎや後任採用に時間がかかるためです。通常であれば社内規定通りの対応になりますが、トラブルを抱えての退職や、すぐにでも退職したい強い希望があれば、規定日数よりも早く退職できます。

伝える順番に注意

退職の話は、まず直属の上司へ。同僚や他部署の人に先に話すと、噂が広まりトラブルに発展することがあります。ただし、「直属の上司」が退職理由の一つであれば、「”直属の上司”の上司」へ直接伝えるようにしましょう。

有給休暇の消化について

また、有給休暇の消化については渋られるケースもありますが、これは労働者の正当な権利です。「全部使う」「一部だけ使う」「消化せず退職する」など、最終的な判断は自分で決めて問題ありません。

退職届を提出する

退職の正式な意思表示として、退職届を勤務先に提出します。渡す相手は、退職の意思を伝えた上司でよいです。なお、「退職願」と「退職届」は意味が異なるので注意が必要です。

・退職願：退職したいとお願いする
・退職届：退職確定後に提出する

一般的には、退職したいと口頭orメールで伝えるため、退職願を使うことは稀なパターン。退職を受け入れいてくれた後に退職届を提出することが多いです。

提出時のポイント

退職届は、縦書きでも横書きでもよいです。ただし、使用する紙や封筒は白無地が基本。ビジネスマナーではカラフルな便箋等は推奨されていないので、白無地を使用するのが無難です。

・手書きでもパソコン作成でもOK
　（署名は手書き・捺印必須）
・便箋または白いA4用紙を使用
・封筒は白無地を使用
　（表に「退職届」、裏に氏名を記入）

退職届の提出のタイミングは、退職承認後〜最終出社日の間が目安です。トラブルを避けるためにも、退職承認後は速やかに提出しましょう。

業務の引き継ぎを行う

自分が担当していた業務・顧客情報・資料などを、後任者へ計画的に引き継ぎます。引き継ぎは「ぬけもれがない」ように行います。

退職後、業務のことで連絡が来たら

退職後に、前職の上司や後任者から業務に関する連絡が来る場合があります。退職後はその会社との雇用契約は終了しているため、法的には対応義務はありません。「対応したいならする」「したくなければしない」でOKです。断っても何度も連絡が来る・会社に一度来てほしい等の要求をされる場合は、キッパリ断って問題ありません。

・他の予定があるので、業務対応はできません
・新しい職場に専念しているため、お力になれません

最終出社日

最終出社日には、退職の挨拶をします（職場によっては、ない場合もあり）。円満退職であれば、お菓子を持参するのがおすすめです。人数より少し多め、価格帯は「ちょっと良いもの」が無難。上司（上司が原因で辞める場合は事務員）に渡し、全員に配ってもらえるよう伝えましょう。

会社からの貸与物（社員証・パソコンなど、最終出社日以降は使わないもの）は、最終出社日に返却します。制服がある場合は、クリーニング後に後日郵送または持参します。また、社会保険被保険者証は退職日まで使用できるため、最終出社日以降も使用の可能性がある場合は、退職日後に郵送または持参して返却します。

会社から受け取る書類

最終出社日は、会社から受取るべき書類があります。受け取り漏れがあると、失業給付の申請や転職先の手続きがスムーズに進まなくなることも。そのため、「どの書類を、何のために、いつ受け取るのか」を事前に把握しておくことが大切です。受け取り漏れがないか、しっかり確認しておきましょう。

これらの書類は、最終出社日にもらえる場合と、退職後に郵送で届く場合があります。会社側での処理に時間がかかる書類は、後日届くのが一般的です。もし目安の日を過ぎても届かない場合は、会社の総務や人事の担当者に確認をしましょう。

さいごに

退職は「辞めます」と伝えるだけでなく、意外とやることが多いです。退職までの流れや必要な書類を把握しておけば、余計なトラブルを減らせます。

会社を辞めるのは悪いことではなく、立派な選択肢の一つです。誰でも一度は経験する出来事だと思います。スムーズに次の一歩を踏み出せるよう、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。