転職初日、「この会社…なんかヤバいかも」と感じたことはありませんか?私は、転職先を選ぶセンスが壊滅的なので、「ヤバい会社」に何社も出会ってきました。
この記事では、「ダントツでヤバかった家族経営の会社」の体験談を紹介します。家族経営の職場はいくつか経験しましたが…ここがNo.1。家族経営ならではの、一般企業では考えられないような謎ルールの数々。「この会社に染まったら終わる」と、初日から本気で思いました。
結局、私は1ヶ月半で退職。もし、会社に対して「なんかヤバいかも」と感じたのなら、その直感はきっと当たっています。逃げる判断をためらわず、むしろ逃げたほうが正解です。この記事が、逃げ遅れないための注意喚起になればと思います。
家族経営は…ヤバい
見出しから大変失礼なことを書きましたが、家族経営で勤務したことがある人は、首がもげるほど頷いてくれるんじゃないかと思います。
私が転職した会社は、社員7名ほどの小さな会社。家族経営だと知ったのは、入社した後でした。採用担当の女性と社長が別姓だったので他人だと思っていましたが、実は夫婦。奥様は旧姓を名乗って働いているようでした。家族経営を避けようとする転職者たちを、巧妙に陥れる罠としか思えません。

家族経営だってことを隠さないでほしいね
家族経営には独特のルールや雰囲気があり、正直なところ私とは相性最悪。絶対に避けるつもりで転職活動していたのに、まさかの大当たり。入社10分にして、早くもピンチでした。
新入社員の履歴書は全員に回覧される
引き継ぎをしてくれる女性(退職する事務員)と、挨拶を交わしたとき「以前は〇〇や△△で働いていたんですね」と笑顔で話題を振られました。初対面なのに、なぜか私の職歴を知っている様子。
「なんで私の経歴を知ってるんですか?」と尋ねたところ、「ふーともさんの履歴書と職務経歴書を見たからですよ」と、平然と返されました。履歴書を、ただの事務員が…?混乱していると、「今度こういう人が入社します。って、履歴書と職務経歴書が社内回覧されたから見たんですよ」と、サラッと教えてくれました。
いやいやいやいや…なんでだよ!履歴書には、住所・生年月日・電話番号などの個人情報がびっしり書かれています。それを社内回覧で全員に見せるって、どういうモラルの会社ですか!?常識的にも、個人情報保護の観点からも完全にアウトです。


ですが、「今まで採用された人の履歴書も回覧されてましたし、普通じゃないですか?」と。まるで私が神経質だと言わんばかりの返答。この時点で、「ここ、絶対ヤバいとこじゃん…」と確信しました。
真冬でも暖房器具は使用禁止
履歴書の衝撃は一旦横に置いておき、私はこの事務所へ足を踏み入れた瞬間から、ずっと気になっていたことがあります。それは、事務所が外の気温と同じぐらい寒いのです…。強いて違いをあげるなら、「風は吹いていない」ぐらいの差でした。
1月なのに…真冬なのに、暖房器具が動いていない…。ストーブや暖房は視界に入っていますが、動いていないのです。絶対にまともな返答がもらえないことは百も承知の上で、「暖房やストーブは使わないんですか?」と尋ねたところ、「会社の方針で、節約のために日頃は使わないんです。あ、来客がある時は使いますよ!」と自信たっぷりの返答。
なるほど!だから面接の時は、暖かかったんだね!



あああ…絶対ヤバい会社。もう帰りたい


初日だったので私はスーツを着ていました。そんな私を心配してか、「ヒートテックや、極暖タイツは必須です。冬はもっと着込んだほうが…」と、極寒の室内を生きるためのアドバイスをくれました。いや、普通の会社の室内はね、暖かいんだよ…。心の中でそっとつぶやきました。
ふと彼女の手を見ると、あかぎれ&霜焼けしたみたいにボロボロ。私の視線に気づいたのか、「ここで働くと、毎年冬はこうなるんですよ」と、困ったような笑顔。事務所で働く事務員が…あかぎれに霜焼け?理解が追いつきません。世にも奇妙な物語の世界に引きずり込まれるときは、こんな感覚なのでしょうか。
どうやら彼女は新卒から約8年間、この会社で働いているとのこと。つまり、この会社の非常識が「彼女にとっての、社会の常識」になってしまっていたのです。入社から20分、既に心は折れかけていました。
トイレ環境がひどすぎた
衝撃はまだ終わりません。社内を一通り案内され、トイレの場所を伝えられました。
社内のトイレは、なんと男女共有で、しかも和式がひとつだけ。男性社員は立って使用するため、床や便器の周りには…言葉を選ばずに言えば、ポタポタ…。今風に言えば「ジェンダーレストイレ」ですが、所詮は男女共用便所。壁にも飛び散っているのかニオイも強めです。さらに驚いたのが、生理用品を捨てるボックスがないこと。「自分で袋を持ってきて、持ち帰るんですよ」と聞かされ、唖然としました。
しかも、この男女共用便所の掃除は、毎朝女性事務員が担当する。つまり、今日知り合ったばかりの男性社員たち(他は奥様と女性事務員と私)が使って汚したトイレを、私が毎日掃除するということです。いや、さすがにそれは…キツイわ。


このとてつもなく濃い内容が、今後、私の日常になるのか…?まだ入社30分なのに、想像していなかった角度からの情報でお腹いっぱいです。もう帰りたい…と思いながらも、言い出せるわけはなく、そのまま引き継ぎを行いました。
さいごに
正直、ここで毎日…数年働いていれば、そのうちこのとんでもない環境に慣れるのかもしれません。ですが「慣れる=麻痺する」ということ。ここに染まってしまったら、私は結構ヤバい感性の人間になってしまうんじゃ…。そんなことを考えていましたが、結局ここには馴染めず。入社から1か月半で退職しました。
合わない会社は、いくら時間が経っても合いません。
今振り返ると、最初に感じた「なんかヤバくない?」という直感は当たっていました。違和感は、自分を守るために「自分の内側から発せられる危険信号」です。もし今、職場で「なんかヤバくない?」と感じているのなら、その感覚を無視せず、しっかりその感覚と向き合ってみてください。それは、次の一歩を踏み出すサインかもしれません。












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