職場との価値観が合わない理由と判断基準

仕事そのものが嫌いなわけではない。人間関係に大きなトラブルがあるわけでもない。それでも、職場にいると居心地の悪さを感じてしまう。このような経験はありませんか?

そのうち慣れるかもしれない。そう考えて働き続けても、違和感がなかなか消えないことがあります。こうした感覚は、「職場との価値観が合わなかった」と表現できることが多く、決して珍しいものではありません。

この記事では、その違和感を整理し、考え方の判断軸をまとめています。今の職場で変えられること・変えられないことを切り分けながら、自分にとって無理のない働き方を考えるきっかけにしてみてください。

目次

「職場との価値観が合わない」と感じるとき、その理由は一つとは限りません。どんな場面で違和感を覚えているのか、どこで無理をしている感覚があるのか。まずは、一度言葉にしてみることが大切です。ここからは、5つの内容に分けて整理し、今の職場との相性を考えていきます。

職場によっては、毎日の早出や残業が当たり前となっている場合があります。「早く来るのが普通」「残業するのは当たり前」「残業時間は他の社員と話せる楽しい時間」と捉えている様子を見ると、自分との感覚の差を感じることがあります。このように、職場に長時間いることを前提とした働き方に違和感を覚える場合、時間に対する前提が自分と合っていない可能性が高いです。

考え方の判断基準

早出や残業については、それが一時的な状況なのか、そこで働く前提になっているのかを整理します。業務設計上の問題や、同調圧力によって日常的に発生している場合、個人の工夫だけで状況を変えるのは現実的ではありません。一方で、繁忙期など限られた期間に集中しているのであれば、状況が落ち着けば改善される可能性があります。状況を整理し、この働き方をこのまま続けていけるのかという点で判断します。

【改善の可能性あり】
・繁忙期など、一時的な理由での時間外労働
・繁忙期以外では、早出や残業をしない選択肢がある

【改善の可能性が低い】
・早出や残業が暗黙のルール
・同調圧力が強く、逸脱すると居心地が悪くなる
・時間外労働ありきの業務設計

もし、入社前に聞いていた労働時間とかけ離れている場合、今後も働き続けるかを判断する大切な要素です。特に、「早出や残業を他社員と話せる楽しい時間」と考える人の割合が多い場合、早出や残業以外にも影響を及ぼすことも。この点は、判断するうえで注意が必要です。

労働への対価に対する考え方は、職場によって大きく異なります。「たった20分で残業代を申請するの?」という職場がある一方で、「働いた分は1分単位で請求するのが当たり前」とされる職場もあります。この空気は、その職場を占めている人たちの価値観によってつくられていることが少なくありません。残業代などの扱いに違和感を覚える場合、対価への価値観が自分と合っていない可能性が高いです。

考え方の判断基準

「残業代や早出手当を申請しないことが普通」という価値観が浸透している職場では、会社の制度としてどう扱われているのか、申請した場合はどうなるのか、を書き出して整理してみましょう。

【改善の余地がある状態】
・残業代や早出手当は制度として存在している
・申請すれば、変な空気にならずに受け取れる

【改善が期待しにくい状態】
・サービス残業が前提の業務設計になっている
・残業代を請求すると白い目で見られる
・時間外労働=コミュニケーションの時間と捉えている

その職場で働く人々によって作り上げられてきた風習を、後から入ってきた人間が壊そうとすると、どうしても白い目で見られます。「無償労働が当たり前」という価値観を受け入れるか、自分と同じ価値観の人が多い職場を探すのか、一度立ち止まって考える材料になります。

休日や病欠した日であっても、業務連絡が入る職場があります。内容は緊急性が高いものとは限らず、「それ、今日確認が必要でしたか?」と思うものも少なくありません。仕事と私生活の境界線に対する価値観が自分と合っていない場合、この「ちょっとした連絡」がストレスに繋がっていきます

考え方の判断基準

休日や病欠時に届く業務連絡については、「緊急度」を軸に整理してみましょう。連絡が来る事実よりも、「ちょっとした連絡」の頻度や、連絡が来たとき扱われ方に注目すると、判断しやすくなります。

【改善の可能性あり】
・緊急時のみに連絡が来る
・休む理由を伝えれば、連絡は控えてもらえる
・休み明けに、フォローや謝罪がある

【改善の可能性が低い】
・緊急性に関係なく連絡が入る
・有給や病欠時でも、当然のように連絡が来る
・完璧な状態に仕上げて休まなかった側が悪い、と評価される

休日の連絡が当たり前になっている場合、自分と職場では「休日に対する認識」が合っていない可能性があります。休日は完全にオフの日と捉える人もいれば、休日でも会社と連絡が取れるようにするのが普通、と考える人もいるからです。

休日に対する価値観がズレた状態で、自分がどこまで働き続けられるか。一度考えてみることも必要です。

設備や職場環境に対する考え方は、会社によって異なります。古い設備が問題なのではなく、「不便でも改善しない」という姿勢で運営されている点が問題です。毎日長時間過ごす場所だからこそ、設備や職場環境への投資は、効率や体調に大きな影響を与えます。

「うちの会社はお金がないから、節約しないと」という言葉で、改善を先送りし続ける姿勢の職場。設備や職場環境に対する姿勢は、社員をどう扱うかの延長線にあります。労働環境に違和感を覚える場合、自分の置かれた環境を一度整理し、今後も働き続けられる環境なのか考えてみましょう。

考え方の判断基準

会社の設備や職場環境については、「不便さ」ではなく、「不便さを改善しようとする動きがあるか」を整理してみましょう。社員に我慢させることで、その不便さをなかったことにしていないか?を軸に考えると、判断しやすくなります。

【改善の可能性あり】
・改善を段階的に検討している
・業務効率化や負担軽減目的の投資が行われている
・節約の目的が社員にも共有されている

【改善の可能性が低い】
・「昔からこう」と、何も改善しない
・負担軽減=自分勝手、という空気
・節約による負担が、現場に押し付けられる
・非効率が原因の残業も問題視されない

労働環境は、その会社が「社員や時間を大切にしているか」が表れやすい部分です。たかが設備、たかが環境ではありません。これらが、長時間労働の入口になっていたり、体調不良になるきっかけを作っていることもあります。 今の労働環境から、会社が何を大切にしているのかを考え、今後どうするのか判断してみてください。

特定の誰かと揉めているわけではないのに、職場全体の人間関係のノリに馴染めないと感じてしまう。これは人間関係というよりも、「その職場で評価される振る舞い」が自分と合っていない場合に起こりやすい違和感です。合わないと感じた人はその職場を離れているため、結果として評価されやすいタイプの人が多く残っています。多数派を占めるタイプが自分のタイプとは大きく異なる場合、居心地の悪さとして表れていきます。

考え方の判断基準

この場合、自分が働く職場では「どんな振る舞いが評価されやすいか」を整理してみましょう。評価されているタイプが見えてくると、その職場が自分のタイプと合っているかどうかを整理しやすくなります。

【改善の可能性あり】
・業務内容や成果が評価基準になっている
・一人で集中する働き方が否定されない

【改善の可能性が低い】
・好感度が評価に強く影響する
・雑談への積極的参加が評価に影響する
・一人で行動すると「ぼっち」扱いされる

職場全体の人間関係のノリは、その職場で求められる「振る舞いの型」です。その型に合わせられるのか、それとも無理が生じるのか。演技をしてでもそこで働き続けるのか。一つの判断基準となります。

職場にいると、妙に居心地の悪さを感じる。それは我慢が足りないからでもなく、「その職場で当たり前とされている価値観や前提」が、自分と噛み合っていないだけかもしれません。

一つ一つは小さなことでも、いつの間にか積み重なり大きな違和感へ繋がります。慣れで解決できるものもあれば、どれだけ時間をかけても埋まらないものがあるのも事実。「今の職場が正しいか」を考えるのではなく、 自分がこの環境で働き続けられるかどうかを考えることが大切になります。

まずは一度、
・何が合わないと感じるのか
・それは変えられることなのか

この2点を紙に書き出して整理してみてください。違和感を言葉にすることが、次の行動を選ぶための第一歩になります。

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