手柄を横取りする同僚。評価を奪われないための対処法

「それ、私がやった仕事だよね…?」。動いたのは自分なのに、手柄をすべて奪っていく同僚に不満を抱いたことはありませんか?人の手柄を横取りするタイプが近くにいる場合、無防備なままでは被害が延々と続くため、自己防衛が大切になります。

この記事では、10社以上で働いてきた社会人歴20年以上の私の体験を元に、手柄泥棒の手口を紹介します。読み終える頃には、横取りへの対処法が分かり、自分の評価を守ることができるようになります。「え…それ私が」と言葉を飲み込んだことがある人は、最後まで読んでみてください。

目次

小さくコツコツやる仕事の場合、「他人の労力に便乗する」手柄泥棒が多いのではないでしょうか。他人の仕事が仕上がった瞬間に現れ、颯爽と成果をさらっていく人です。次のような人に心当たりはありませんか?

・完成2分前に現れ、ゴールの瞬間横にいる
・自分がやった感を出し、周囲を誤認させる
・周囲からの誤認評価を笑顔で受け取る

完成の瞬間に立ち会い、自分がやった感を出すことで、周囲を誤認させるタイプです。周囲から「ありがとう」「大変だったでしょ」と言われても、自分は作業していないことを伝えず、「いえ」と笑顔でやり過ごします。嘘はついていないけど確信犯。

「この人なら大丈夫」。そう味をしめた手柄泥棒は、同じ手口で何度も食らいついてきます。ここから先は、私の体験に基づき、3つの手口を紹介します。

①相手の善意を利用して、完成品は自分の手柄

作業の締切が迫ると、「どうしよう…間に合わない」と、聞こえるように呟きます。困ったときはお互い様精神で、「私も手伝うよ」と答えると、作業の8割以上がこちらへ…。完成すると、「ありがとう」の言葉と交換に、彼女が完成データを回収していきます。

完成データは、メールで営業に報告する流れ。「私も宛先に入れて」と頼んでも、「あとは私が引き受けるから大丈夫だよ」と、やんわり拒否。そのメールだけ見れば、彼女が一人で仕上げたようにしか見えません。実際に処理した側の労働は、無かったことにされてしまいます。

出張手配でも同様のことが起こります。交通手段とホテルの手配が間に合わない…、とうっすらSOS。緊急だったので、私が交通手段を手配し、予約完了。出張者へ報告しようとしたところ、「私がホテルとまとめて報告するね。ありがとう」と成果回収。もちろん私は、メールの宛先には含まれていませんでした。

② 終わりかけに「手伝うよ」

依頼の量が多すぎると上司に相談したところ、彼女に「手伝える?」と打診してくれました。ですが、「私も手一杯で…」と断られたため一人で作業。あと2〜3分で終了というところでで、「手伝うよ」と彼女が現れます。もう終わるけど…と思いつつも、せっかくの好意ですから素直に受け入れました。当然すぐに終了。

「ふぅ…終わったねー」の一言にもやもや。まるで最初から一緒にやっていた雰囲気…彼女の笑みが、心をざわつかせます。完成したら、依頼者にメールで報告。たった2分ですが、手伝ってくれた彼女もCCへ追加

TO:依頼者
CC:私の上司、彼女

依頼者である営業が帰ってくると、彼女はそそくさと席に行き、「あの作業終わってますよ。量多すぎて私も手伝ったんですけど」と笑顔で雑談。いや、たしかに手伝ってもらったけど、最後の2分だけじゃん…。まるで、作業量が5:5だったような話しぶりに、ものすごい違和感。離れた席から聞こえてくる雑談に言葉を飲み込むしかありません。

③最後の評価だけ自分のものに

一人で作業をやり終えてほっとしていると、「疲れたでしょ。私、配ってこようか?」と彼女が現れます。「私が配るから大丈夫」と断っても、「いいのいいの」と、笑顔で資料をさらっていく。営業に、「お疲れさまでーす」と声をかけながら配る彼女の姿を見れば、資料を作ったのは彼女だと誰もが錯覚するでしょう。

周囲からの「ありがとう」に、「いえいえ」と笑顔で返す彼女。「ふーともさんが作ったんですよ」なんて、一言も伝えてはくれません。さも自分がやりました、という顔を見ると、こちらは人魚姫の気分です。おぼれた王子を助けたのは人魚姫なのに、感謝されるのは、最後に現れた別の娘ですから。

手柄泥棒は、相手を自分のペースに巻き込み、流れるように評価をさらう技を身につけています。無防備なまま対峙すると、自分の手元からはすべてが無くなってしまう。明日からできる小さな対処法で、自分の手柄を守りましょう。

① 成果物に触らせない

職場では、成果が出た瞬間に「見える場所」にいた人が評価されます。成果物は渡さない、触らせないことが大切です。完成直前に「手伝うよ」と言われたら断る。持っていこうとされたら、成果物の上にそっと手を乗せる。この動作だけで、「渡さない」「触らないで」と、意思表示することができます。

② 拒否の言葉は明確に

相手に対して断るとき、「大丈夫」「悪いからいいよ」と、気遣いを含んだ拒否の言葉を選ぶのはNG。「いいのいいの」「全然平気だよ」と、善意で返答されてしまうからです。「最後まで自分でやるから、さわらなくていいよ」と、拒否の姿勢が滲む言葉を選ぶのがおすすめ。話し方はいつもどおり優しく、言葉では拒否を明確に。「本当に、いいから」という気持ちが透けるよう、少しだけゆっくり伝えてみてください。相手を牽制することができれば十分です。

③ メールから外されたら、上司へ相談

報告メールの宛先から外されたときは、同僚に伝えても有耶無耶になるため、上司へ相談しましょう。「●●の件は私が手配したので、間違いがなかったか心配です。修正があれば対応したいので、私にもメールを転送してほしいです」と、事実ベースで伝えるのがおすすめ。成果を横取りされたと感情で訴えるのではなく、仕事として確認したいという姿勢で相談するのが大切です。

小さい会社の場合、「告げ口してる」という目で見られることを、気にする人もいるかと思います。報告や相談は「告げ口」とは違い、仕事をより良くするための行動です。周囲みんなが手柄泥棒容認派であれば、違う環境へ移るのもひとつの選択肢。搾取され続ける場所にとどまる理由はありません。

④ 手伝わない

手柄の横取りが続く場合、善意での手伝いをやめるのも一つの方法です。一緒に働くチームだと自分が思っていても、相手からは踏み台のような扱いを受けるのなら、それはチームではありません。SOSを出されても、「上司に相談したほうがいいよ」と優しく伝え、あとは距離を取って静観。上司から打診されれば引き受けるけど、彼女からの直接依頼は手伝わない。

今まで手伝ってきた人であれば、これは冷たい対応に思えるかもしれません。しかし、本来は「彼女の仕事」です。チームメンバーが困っているなら手伝うし、踏み台にする相手とは関わらない。至極真っ当、普通の行動です。意地悪で手伝わないわけではありません。

小さな手柄を横取りされても、「ちょっとした作業だから…」と指摘しづらく、取られた側が諦めるパターンに陥りがち。ですが、塵も積もれば山となるという言葉があるように、日々搾取されていれば、膨大な量になっています。

美味しいとこ取りを目論んでいるコソドロに、自分の労力をプレゼントする必要はありません。たとえ動いたのが自分だとしても、最後の部分を取られてしまえば、「何もやらなかった」のと同じこと。無防備なままでいるのは、踏み台になることを受け入れるのと同じです。自分の評価を守るためには、自己防衛が大切になってきます。「それ、私がやった仕事だよね…?」と、言葉と悔しさを飲み込まなくていいように、小さなことから一つずつ対処していきましょう。

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