職場の仲良しごっこから抜け出したい。でも、「仲良くしているおかげで、なんとかなっていることもあるし…」と自分に言い聞かせ、今日も作り笑顔で参加する。そんな経験に、心当たりはありませんか?その職場では、仲良しごっこに参加しないと享受できないことが、他の会社では「当たり前に受け取れる」なんてことも珍しくありません。
この記事では、10社以上で働いてきた社会人歴20年以上の私が、仲良しごっこに参加することで「メリットと呼んでいたもの」と、「抜けられない」と思い込んでいた状況を、体験談をもとにお伝えします。読み終える頃には、自分を縛っている本当の理由が分かり、今の状況を客観的に判断することができます。「メリットもあるから、簡単には抜けられない」と悩んでいる人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
仲良しごっこにメリットは無い

私たちが、仲良しごっこで得られると思っている「メリット」は、実はメリットではありません。仲良しごっこの先にあるものは、「参加しないと働きにくくされる」というデメリットのみ。参加すれば、そのデメリットを受けずに済むだけです。
参加しなければ働きにくくなり、それは巡り巡って給料にも響きかねません。今の生活を守るため、「これはメリットがあることだ」と自分に言い聞かせながら参加してはいませんか?本当は、メリットはないのかもしれないと、薄々気づいていたとしても。
参加しない場合のデメリット
仲良しごっこに参加しないと、大なり小なりデメリットが発生します。巧妙でギリギリのライン、証拠が残らない程度に行われます。
・困っていてもフォローがない
・雑用が優先的に回ってくる
・ミスをこっそり押しつけられる
・わざとらしく距離のある対応をされる
普通とは言い難い対応をされるため、仕事のやりにくさは格段に上がります。孤立した側が声を上げても周囲の目は冷たく、「うまく輪に入れない人の言葉」と受け取られ、確実に働きにくくなるのです。
「仕事の情報を共有してもらえない」。ドラマや漫画ではよくある展開ですが、現実ではあまり起きません。露骨すぎて証拠が残り、やった側の立場が悪くなるためです。
いつの間にか私のミスに
「この入力お願いしてもいいかな?ごめんね」
A先輩から声をかけられ、伝票の入力作業を引き受けました。入力を始めて5分程経った頃、外から戻ってきた営業担当が、「は?まだ終わってないの!?」と声を荒げました。急に怒鳴られ、状況が分からず固まっていると、「ふーともさんの進捗確認できてなかった私のミスです、すみません!私もやります」とA先輩。
5分前までA先輩の手元にあった伝票ですよ…と言おうとした瞬間、「ふーともくん、言い訳はいいから、急いで!」と男性上司が乱入。上司は、A先輩と私のやりとりを目の前で見ていたのに…。打ち終わった伝票を受け取ったBさんは、上司とA先輩にお礼を言い、私を睨みつけ、勢いよく外へ出て行きました。

どうやら2時間前に依頼していた作業だったと、上司たちの会話から分かりました。「あ…あの…」。2人に言いかけると、「そういう言い訳しようとするところ、直しなよ!」と男性上司から叱責され、A先輩は困った顔でこちらを見てきます。周囲は「何やったんだろう?」という興味本位の視線。「伝票を持ってたのって…」と声を振り絞ると、「お願いした私が悪かったよね、ごめんね」と食い気味に答えるA先輩。その言葉を受けて「そんなに人のせいにしたいの!?」と上司が声を張り上げます。
ふーとも:仕事のミスを先輩のせいにしようとした
A先輩:後輩のミスを自分のせいだと謝罪した
上司:ふーともの不誠実さに怒っている
周囲から見れば、このように見えていたと思います。上司とA先輩は仲が良く、社内に親しい人がいない私相手であれば「ミスを押し付けても大丈夫」と判断したのでしょう。仲良しごっこに入っていないと、大なり小なり、デメリットを被ることが多くなります。

「メリット」と呼んでいたもの
仲良しごっこで得られると思っていたメリットは、例えば次のようなものです。
・困ったときにフォローしてもらえる
・雑用係にならずに済む
・ミスを押し付けられない
メリットのように見えますが、「健全な職場なら、仲良しごっこをしなくても得られるもの」「当たり前のこと」ばかり。仲良しごっこに参加しないと、普通に働くことができない職場。「普通に働ける」ことをメリットと呼ぶ職場は、健全なのでしょうか?

仲良しごっこには参加料が必要
仲良しごっこに参加するためには、参加料(対価)が必要です。感情労働や時間という目に見えないものを日々差し出し、たまにプレゼント代や食事代も支払います。「普通に働ける環境」を手に入れるために、自分の大切なものを犠牲にし続ける。不参加という選択肢もありますが、働きにくくされるのが怖くて抜けられず。その結果、高い参加料を払い続けることになり、自分の本音と現実の板挟みになってしまうのです。

檻の扉は、本当は開いている
健全な会社であれば、普通に働けることは、メリットではなく「当たり前のこと」です。普通に働くための参加料を求めてくるような場所からは、離れてもいいのです。部署異動も、転職も、選択肢として存在します。労働は、その場所でしかできないことではありません。
仲良しごっこの檻から逃げたいのに逃げられない…と、うずくまっていませんか?「ここを辞めたら他に働くとこないし…」と、自ら出口を塞いでしまうと、視野がどんどん狭くなります。
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檻の扉は、本当はずっと開いているのに…いつしか、鍵がかかっているから逃げられないと思い込んでしまいます。「ここしかない」という思い込みが、自分を閉じ込めているのかもしれません。
「本当は、いつでも出られる」と知っているだけで、息苦しさは変わってきます。ほんの少しの心のゆとりが、自分の状況を客観的に見る余裕を生み出すのです。どこまで付き合い、どこで線を引くのか。この場所に居続けるのか、別の場所へ移るのか、決めていいのは自分自身です。今まであなたを閉じ込めていた扉は、押せば開き、外の世界へ繋がっているのですから。



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