男性上司の振る舞いが、ねちっこい。ちょっとした言い間違いや書類の置き方を、重箱の隅をつつくように責められる。そんなネチネチ系上司に、心をすり減らしていませんか?「ネチネチ=女性」と思われがちですが、男性上司にも、しつこいネチネチ系は確かにいます。
この記事では、ネチネチ系男性上司に2年間責められた私が、彼らの手口やしつこさを体験談をもとにお伝えします。読み終える頃には、なぜ告発しづらいのか、自分ばかりが標的にされるのかが見えてきます。「これは指導?嫌がらせ?」と、答えの出ない問いを抱えている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
男性上司は正論の皮をかぶる
ネチネチ系男性上司がやっかいなのは、正面から怒鳴ったりせず、「正論の皮」をかぶって嫌がらせをしてくることです。「社会人として」「気遣いが」「協調性が」と、もっともらしい言葉を使い、指導風に、言い方や振る舞いを責めてきます。

周りから見れば「冷静に指導している上司」と「指導されている社員」。他の人には常識人として振る舞っておけば、その指導は正当なものだと錯覚されます。「こいつ」と思った相手には、しつこいほど陰湿な攻撃を日々仕掛けてくるのです。自分が悪役に見えないよう行動しているため、こちらが悪者に見えてしまう。嫌がらせじゃない?と思っても周囲に相談することができず、思い切って声に出しても「考えすぎじゃない?」と上司を擁護されてしまう。
逃げ道を潰して陰湿な攻撃をネチネチ続ける。この手の男性上司の最もたちが悪いところです。ここから先は、私が受け続けた嫌がらせの手口を3つご紹介します。
①ため息と監視で無言の圧
嫌がらせは、ハッキリとした言葉や行動とは限りません。ため息ひとつ、視線ひとつでも、人はじわじわと追い詰められます。
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急ぎの見積書の作成中、男性上司の席から雑談がよく飛んできていました。何度か愛想よく返しても、話は一向に終わらず。仕事が進まないので、「すみません。ちょっと急ぎの見積があって…」と伝えると、ムッとした表情になり「はぁ…」と、わざとらしいため息。「お忙しいところ邪魔してごめんね」と、妙にネチネチした口調。
私が来客対応をしている最中に、電話が鳴ったときも同様。上司がこちらをジーっと見て、2〜3コール鳴ったあと、大きくため息をつき受話器を取る。「電話対応は君の仕事でしょ?何してるの?」と言わんばかりのねっとりした視線が、背中に絡みついてきます。
怒鳴られたわけでも、あからさまに責められたわけでもないため、自分が気にしすぎなのかも…と、思い込もうとします。ですが、これもネチネチ系のりっぱな手口。何ひとつ証拠に残らないため、陰湿な性格の人が好む手段です。周りには気づかれないうえ、攻撃されている本人ですら半信半疑。ですが、被害を受ける側の心だけがじわじわ削られていくのです。
②言葉尻を捉え、揚げ足取り
男性上司と仲が良いA先輩が、体調不良で遅れて出社する日のこと。A先輩に用事があった人から、「A先輩は?」と聞かれ、「体調不良で“遅刻”されます」と答えたその時を…男性上司は見逃しません。「ビックリするぐらい嫌な言い方するね。先輩を下げようとしてるのが透けて見える」と指導が始まります。「ちょっと遅れて来る」が普通の言い方だと、ネチネチ教えていただきました。

遅刻・早退・有給。そのまま使うのではなく、マイルドに言わないといけないのか…と、学習。別の日にA先輩が早退した日には「体調不良で“帰りました”よ」と答えると、「“早退”ってきちんと言って。帰ったって表現だと、先輩が悪いみたいに聞こえる。本気で言ってるなら性格悪いよ」と、指導の皮を被った嫌味。他の人の前で「指導」することで、私自身の評価を間接的に下げようとしてくる陰湿さがうかがえます。
事実を社会人の言葉で答えただけで、「人を貶めた」ことにされる。揚げ足取りが日常的に行われる職場で、反論すれば「口答え」、黙れば「反省してない」、しっかり聞いて頷けば「アピールばっかり」と追撃されます。

私が出会ったネチネチ系男性上司は、どんな対応をしてもキッチリ責め続ける仕組みを、陰湿なまでに完成させていました。
③悪口を社内に言いふらす「悪口行脚」
ネチネチしている男性上司は、上司という立場をフル活用してくるので厄介です。私の言動で気に食わないことがあれば、就業時間でも席を立ち(中小企業の管理職だから許される)、他の事務員たちの席をまわりながら悪口を言いふらし、全員に伝え終えると席へ戻ってきます。
・「遅刻」すると言った→先輩の評価を下げようとした
・急ぎの仕事で席を外した→仕事の優先順位が分かっていない
・男性上司の頼みを後回しにした→仕事を選り好みする
「みんなに迷惑がかかるって、分かってないんだよね。みんな協調性を自然に身につけてるけど…彼女は、どうしたらいいんだろうねぇ…」。ため息交じりの相談を装い、微妙に捻じ曲げられた事実を吹き込んでいきます。他の女性を持ち上げつつも、直球の悪口という証拠は残しません。営業たちにも同じように行脚するため、じわじわと噂は広がり、上司はニヤニヤと陰湿にドヤっていました。
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こちらの言動にムッとしたと思えば他の人の席へ行き、こちらをチラチラ見ながら話す陰湿な空気。「この人は後ろ盾がない」「ネチネチやってもいい相手」と認識されると、嫌がらせがしつこく続きます。私の場合は2年間、退職するその日まで、ねっとりとまとわりつかれました。
ネチネチ系男性上司の標的になる人の特徴
ネチネチ系は非常に陰湿な性格のため、加害する相手をきちんと選んでいます。気が強くない人、味方が少ない人、真面目に受け止めてしまう人が、選ばれやすい傾向にあります。一度標的になれば、落ち度がなくても「微妙に捻じ曲げられた事実」をもとに、毎日ねっとりとした攻撃が始まります。上司の機嫌や言い分を察して対応したとしても、目をつけられてしまった以上、簡単には逃げられません。ネチネチ系に見初められたら運の尽き。彼か私のどちらかがいなくなるその日まで、ネチネチ指導は続きます。

標的以外には「普通の上司」として振る舞うため、彼らの嫌がらせについて相談すれば、こちらが腫れ物扱いです。気が強い・味方が多い・空気を読まない人であれば、打開することもできそうですが、標的になりやすい人ではそうもいきません。相談してもしなくても、社内に味方はいない状況が、いつの間にか出来上がっています。正論の皮をかぶった指導や、職場内の「お菓子外し」など、ねっとりとした行動の被害に遭いやすくなります。

働く場所は選び直せる
どうにかして被害に遭わないようにしたい。こちらが願って行動しても、関わりがある限り、ネチネチ系男性上司はしつこく絡み続けてきます。自分ができる範囲での対処、周囲への相談、記録を残して上司に相談など、どれだけ対処しても状況が改善しないことも珍しくありません。他人の性格は変えられないことや、次の被害者になりたくない人たちは上司を擁護すること、さらに決定権を持つ人が上司と親しいなど。「相談すれば解決する」とは限りません。会社の規模が小さくなるほど、解決できない可能性が高くなっていくのです。

会社との相性とは、そこで働く人たちとの相性でもあります。改善の可能性にかけて対処を続けるのか、環境を変えて安心できる場所へ移るのか。その場を去ることは「負け」ではありません。自分の一日の大半を、どのような環境で、どんな人に囲まれて過ごすのかは、自分で選んで変えていくことができます。給料のために、指導の皮をかぶった嫌がらせに耐える必要はありません。あなたの人生の登場人物に、ネチネチ系男性上司は必要でしょうか?そんな上司と離れる準備を、今から少しずつ始めてみませんか?



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