エアコンがいつの間にか消されている。設定温度が上げられている。職場の「勝手にエアコンを消す人たち」の行動に、ため息をついたことはありませんか?特定の一人がエアコンの決定権を握っていると、夏と冬、必ずと言っていいほど揉めています。設定温度が「決定権を持つ人にとって心地よい」基準になっていることが、トラブルの原因です。
この記事では、10社以上で働いてきた社会人歴20年以上の私が遭遇した、勝手にエアコンを消す人の生態について解説します。読み終える頃には、なぜ特定の人たちが決定権を持っているのかが分かり、自分と職場との相性が見えてきます。「また消されてる…あの人なんなの」と、憤りを感じたことのある人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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エアコン決定権は、社内の権力者が握る
中小企業や家族経営の場合、エアコンの設定温度やつけるかどうかの決定権を握る人たちがいます。大きく分けると次のような人たちです。

・職場で権力がある人
・意見をズバズバ言う人
・社歴の長い人
この決定権を持つ人たちが「どんな考えの人なのか」で、社内の温度が快適になるかどうかが決まります。職場環境の維持に適性のない人が決定権を持つと、環境が一気に悪化。発言権のない下っ端社員たちにとっては、自分の働く環境に大きな影響を与えてくる、重要なポジションなのです。
周囲から好まれるのは、一般的な快適温度を設定してくれる人や、涼しく・暖かくという考え方の人。しかし、電気代がもったいない、自分の体感温度に合わせてよという人の場合、職場環境が悪化し、地味なトラブルが風物詩のように発生します。
数人で一緒に頼みに行っても、温度が変わることはほとんどありません。寒ければ羽織れますが、暑さは自分でどうにもできません。ここが、暑さ問題の一番困る点です。我慢するか、違う環境に移るのか。もしくは、決定権を持った人がいなくなることを祈るのか。自分にできることを洗い出し、ひとつずつ行動することが大切になってきます。

「あの人」認定される権力者
中小企業や家族経営で「あの人」認定をされている権力者は、大きく分けると次のような考え方の人たちでした。
・電気代がもったいない
・自分の体感温度に合わせて
従業員が働きやすい職場環境よりも、各々の掲げる理由を優先して行動する方々。最低限の職場環境は用意してほしいと願う従業員から見れば、「なにそれ?」と思うものばかり。暑さによる集中力や業務効率が低下することなんて、まったく考えていない。そんな「あの人」たちに振り回された体験談を、2つのパターンで紹介します。
①電気代がもったいない
家族経営で働いていた頃、エアコンの決定権を持っていたのは社長の奥様でした。小さな会社では圧倒的権力者のため、誰も強く言うことができないポジション。社長や営業が外へ出ていき、事務所に私と奥様二人だけになると、奥様は迷いもなくエアコンを消します。「電気代がもったいないから消すね」と声をかけられ、暑いのが苦手な私は苦笑い。「暑いですし、もう少しつけておきませんか?」と提案しても、「私は暑くないわ」と、却下されることがほとんどでした。
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奥様にとっては、電気代が減れば経費削減につながるため、我慢する価値があったのかもしれません。ですが、私は雇われ社員。給料には一円も反映されませんし、大汗をかきベタベタになるだけです。暑さや寒さが苦手だから内勤職を選んでいるのに、エアコンを消されてしまっては、内勤職の魅力が4割減ってしまいます。
暑さでベタベタになる夏の苦行は、誰を豊かにするためのものなのでしょうか。奥様相手では強く言えず、我慢するのみです。エアコンがついている倉庫内で、ピッキング作業をしている方が、温度面ではよほど快適だと感じました。

②「寒すぎじゃない?」と設定温度を上げる人
別の中小企業では、社歴が長く、意見をズバズバ言う先輩が、エアコンの決定権を握っていました。寒がりのため、設定温度を勝手に上げ、他の従業員たちの「暑い」という声は全部却下。寒がりな人の快適温度に設定されてしまうため、他全員が汗でベタベタになる状況。職場環境維持の適性がない人が決定権を握ってしまうと、職場全体の環境が脅かされるのです。

私を含め、この職場で初めての夏を迎えた従業員は、困惑しつつ、ベタベタになりながら働きました。状況を変えてくれたのは、私より3ヶ月早く入社していた年上の方。ある日、設定温度を上げようとしていた寒がり先輩の元へ、笑顔で話しかけに行きました。
「暑いから設定温度そのままでいいよ」
他の従業員も過去何度か抗議しに行っていましたが、盛大に言い返されてしまい撃沈。今回はどうだ?と、ハラハラしながら見守っていました。
寒)でも寒いから
年)そう?私は寒くないから
寒)みんなが体調崩さないよう管理してる
年)いらん世話。大丈夫
年上さんは、これらすべてを笑顔で返し、時折クスっと笑っていました。すごい人がいた…。
寒)寒すぎると私も風邪ひく
年)何か羽織りなよ
寒)夏に羽織りたくないし
「ここ、家じゃなくて会社だからさ。自分好みの設定温度は家でやんなよ。他の人巻き込んでまでやることじゃないから」
す、す、すごい…。捲し立てるような権力者さんの話し方に、笑顔で応戦して…会話が終わった。年上さんは社歴は浅いものの、「権力者さん以上に意見をズバズバ言う人」だったため、圧勝して終了。こんな終わり方あるのか…周囲は唖然としましたが、その日以降、設定温度が上げられることはありませんでした。
エアコンが効いた室内は快適。たった2〜3度の差で、夏の苦痛が嘘のよう。従業員のやる気や効率が圧倒的に上がり、涼しい室内に入るのが少し楽しみになりました。エアコン決定権を持つ人の考え方ひとつで、社内の快適さは、まるで別物になります。
権力者+取り巻きのパターン
エアコンの決定権を持つ人vs自分(や他の従業員)だけの構図なら、まだすっきりしています。しかし、エアコン決定権を持つ人に賛同者がいる場合、状況は複雑になります。
例えば、事務所のエアコンを消す行動に対して「別にいいんじゃない」と言う人たちがいる場合。賛同するのは、いつも事務所にいないので被害を受けない人たち。
設定温度を上げる行動に、他の寒がりな人たちが賛同する場合です。温度を上げる行為は「正しいこと」だという声が大きくなり、涼しくしてほしい人たちの意見が「自分勝手・わがまま」扱いされる現象が起こります。
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A)事務所寒すぎじゃない?
B)わかる、私も思ってた
C)みんな風邪引いちゃうよね
A)上げよっか?
A〜C以外に従業員がいても、他の人の意見は聞きません。内輪で話し合った結果「みんな寒いから」という理由で温度を上げます。別の人が「暑いから下げませんか?」と意見を出しても「私たちは」と束で主張をするため、室内は暑くなっていきます。
一般的な設定温度ではなく、「とあるグループの体感温度」で設定されるため、職場環境が悪化します。寒ければ暖かくなるよう羽織る。これだけで平和に過ごせるのに、頑なにそれをせず、他の人にツケを払わせようとするのは、自分勝手という言葉がよく合います。暑くても、人はそれ以上衣類を脱ぐことはできないのですから。
目に見えない職場環境も大切な要素
室内温度は目に見えませんが、その職場での働きやすさを決める大切な要素のひとつです。室温は求人票に載っていないため、実際に働いてみないと分かりようがありません。毎日8時間以上いる場所が適温なのか不快なのかで、仕事にも大きく影響します。

理不尽だと思ったとしても、そこで働くのなら受け入れるしかない現実。外から人が入ってくることで状況が一変することもありますが、それはレアケースです。今いるメンバーで声を上げるのか、我慢するのか、他の場所へ移るのか。エアコンの決定権がなくても、「自分はどうするか」の決定権は、自分にしかありません。来年も黙って働き続けるか、働きやすい場所を探すのか。今から種を蒔いておけば、来年の夏には大きな花が咲き、涼しい場所で働いているかもしれません。



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