【体験談】エアコンをつけてくれない職場は普通?

寒いのに暖房をつけてくれない。暑いのに冷房を入れてくれない。家では当たり前にできる温度調整が、なぜか会社では許されない。「これって普通?」と、ふと疑問に思ったことはありませんか。結論から言うと、エアコンをつけてくれない職場は、決して普通だとは言えません。

さまざまな職場を経験してきましたが、エアコンや暖房器具をほとんど使わない極寒の事務所もありました。入社してわずか20分で感じた違和感。後から振り返ると「その会社の本質」を表していました。

この記事では、私の体験をもとに、会社の考え方に違和感を覚えたときの判断基準を整理しています。読み終えたとき、「自分はどこまでなら許容できるのか」という基準を、自分の言葉で整理できるようになります。周りに合わせすぎない、自分自身の基準を持つきっかけになればと思います。

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入社初日、事務所のあまりの寒さに驚きを隠せませんでした。それに加え、周囲がそれを「普通」だと捉えている空気にも、非常に戸惑ったことを覚えています。

この体験から得たことは、次の3つです。

①小さな出来事に会社の価値観が表れる
②人は環境に慣れてしまう
③普通の基準は自分で決めていい

ここから先は、その出来事を時系列で振り返ります。もし今、働く環境に違和感を覚えているなら、その感覚がどこから来ているのかを考えながら読んでみてください。

入社初日の朝8時30分。事務所のドアを開けた瞬間、少し違和感がありました。1月の真冬なのに、室内が外とほとんど変わらない寒さだったのです。まだ室内が暖まりきってないのかな?そう思いながら周囲を見回すと、視界にはストーブや暖房器具が入っています。ですが、どれも動いておらず、スン…と存在しているだけでした。

まさか、こんなに寒いのにつけ忘れてる…?恐る恐る、引き継ぎする事務員の人に聞いてみました。

「暖房は使わないんですか?」
「会社の方針で、節約のために日頃は使わないんです。でも来客があるときは、ちゃんと使いますよ」

返ってきたのは、想像もしていなかった答え。「だから面接のときは暖かかったんですね」という心の声を言葉にすることはできず、胸の奥がすーっと冷えた感覚がありました。この会社は、従業員が働きやすい環境を整えることよりも、外からどう見えるかを優先する価値観なのだと…。

初日だった私はスーツ姿。そんな私の服装を見て、「ヒートテックや極暖タイツは必須です。腰にカイロを貼っておくといいですよ」と、引き継ぎする事務員さんが親切に教えてくれました。まるで極寒の環境で生き抜くためのサバイバル術のように。

ふと目に入ったその事務員さんの手は、あかぎれと霜焼けでボロボロでした。「ウィンタースポーツされるんですか?」と雑談程度に尋ねたところ、「ここで働くと、毎年こうなるんですよ」と、困ったような笑顔。会話を重ねれば重ねるほど、この会社の価値観に言葉を失いました。

事務所で働く事務員が、毎年霜焼けになる会社。外から来た人間は驚きますが、彼女はそれを仕方のないこととして受け入れている。新卒から8年間ここでしか働いたことのない彼女にとって、エアコンをつけない会社が「普通の会社」になっていました。

長年いる環境は、その人の「基準」を作り上げます。入社してわずか20分。彼女の姿に未来の私を重ねることができず、この会社で働く姿がどうしても想像できませんでした。

結局、ほかにもいくつかの理由が重なり、私はこの会社を1ヶ月半で退職しました。事務所がどんなに極寒でも、従業員の手がどれだけボロボロでも、暖房を頑なにつけないこと。それは節約ではなく、その会社の価値観を象徴する出来事だったのだと思います。

我慢することが普通になっている環境。この会社にとっての普通と、私にとっての普通は、まったく違いました。

エアコンをつけてくれないという理由だけで辞めるのは、大げさなのではないか。これさえ我慢すれば、意外と他は悪くないのかもしれない。そう思って踏みとどまる人は、きっと少なくありません。ですが、環境が変わらない限り、季節が変わるたびに同じ迷いを繰り返すことになります。そのたびに「これくらいなら」と自分に言い聞かせる働き方が、長く続く場所だと言えるでしょうか。

私は、その未来を想像したとき、この場所で続けることができませんでした。

寒いのに暖房をつけない。暑いのに冷房を入れない。それは、従業員を軽く扱っているという明確な価値観の表れです。そして怖いのは、その環境にいると、自分が軽く扱われることさえ「普通」になってしまうことです。

「普通」とは、体をボロボロにしながら我慢することではありません。

自分がどう感じるか。どこまでなら受け入れられるか。その基準は、自分で決めていいのです。もし今、「これっておかしくない?」と心がざわついているなら、一度立ち止まってみてください。その違和感は、自分を守ろうとしている感覚かもしれません。

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